2016年12月26日 更新

心静かにコーヒーを淹れる… その「時間」と「空間」をプロデュース ~「MINEDRIP」代表・小平託×「ハレット」編集長・三宅朝子~

目黒駅から徒歩10分弱、目黒川沿いのほど近くに起業家たちの集まる建物「Impact Hub Tokyo」があります。印刷工場だった場所を改修したというこの場所は様々な夢や想いをカタチにしようと奮闘する企画者たちの、いわば「アイデア発信基地」。 ここに店舗を構える一風変わったカフェ「MINEDRIP COFFEE」に訪れました。このカフェ、普通のカフェと違うところは「お客さんがドリップする」というサービス面。「家でコーヒーを淹れるほっとする時間を外でも提供したい」という思いから始まった体験型カフェ。その背景と魅力を代表の小平託さんに伺いました。

東京・目黒から新しいアイデアを発信 「MINEDRIP COFFEE」立ち上げのきっかけ

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中学卒業後、フィリピンそしてアメリカへと留学した小平さん。日本に帰国後も外資系製薬会社で勤務。2016年5月に退職し、新感覚カフェ「MINEDRIP COFFEE」を立ち上げることに。

(三宅)製薬業界から一転してのコーヒー事業。カフェを開業しようと思ったきっかけは何ですか?

(小平)確かに、前職の同僚からは「コーヒー事業!?」と驚かれました(笑)。何か新しい価値観を生み出すことをやりたいなと思っていて。きっかけになったのは、表参道にある自由大学の講義「お店を始めるラボ」です。インスピレーションが湧くかなと期待して参加しました。事業が具体化していくにつれてメンバーも有志で集まっていって…開業に向けて本格的に動き出しました。
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(三宅)出店するにあたり、様々な場所を検討されたと思うのですが、この場所を選んだわけはなんですか?

(小平)2016年6月から半年間、新宿「NEWoMan」の屋上で、期間限定のポップアップ・ストアをやったんです。女性のお客様が多かったのですが、新しいものをいち早くキャッチしようとする、いわゆるイノベーターやアーリーアダプターの方達が来店することも多かったんです。そんな流れの中「Impact Hub Tokyo」にお店を出さないかという話をいただきました。
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(小平)ここはコワーキングプレイスでもあるのですが、同時に新規事業を創る活動をする場所でもあって、新しい考え方や価値観を持っている人たちもたくさん集まってくる。そういう意味では刺激になりますし、新しいタイプのカフェをオープンするにはぴったりの場所だったと思いました。

「禅」の魅力に共通する コーヒーをドリップする穏やかな時間

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(三宅)「セリフドリップ」形式のカフェを作ろうとした理由って、どんな背景があるんですか?

(小平)このサービスはもともと自分が欲しいと思っていたサービスでした。三宅さんは、コーヒーを淹れるとき、どんなことを考えて淹れますか?

(三宅)ドリップしている最中ですか?う~ん…正直何も考えてないと思います(笑)。

(小平)そう、そうなんです。コーヒーをドリップしている最中って「無」になっているんですよ。コーヒーの香りと優しい湯気を感じて、お湯を円を描くように細く注ぐ…その瞬間だけ、日々の忙しさを忘れて「ほっとする時間」に集中することができるんです。
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(三宅)確かに、家でも外でもコーヒーを飲む時って結局頭の中では考え事をしていますね。一息つきたくてコーヒーを手にするわけですが、実際頭の中は空っぽにはなってないことがほとんどです。

(小平)ね、そうでしょ(笑)。だからこの「無になれる時間」「空っぽでいられる時間」って大切だと思うんです。これって「禅」の魅力に共通する部分があるんじゃないかな。でも常に家にいるわけではないので、外に出たときでもこういう時間が持てたらなと思っていました。このお店を「カフェ」と言っていいのかどうか…「体験型カフェ」という新ジャンルで見てもらえればいいかなと。

コミュニケーションで「おもてなし」 「MINEDRIP」が提案する新しいカフェのカタチ

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(小平)最初から上手にドリップできる方って少ないので、スタッフが豆選びのお手伝いをしたり、抽出時間や湯量をアドバイスしつつドリップしていくので、コミュニケーションの場にもなると思います。「おもてなし」を重視する高級ホテルでも取り入れたいという声も頂いてます。
(三宅)会社でもし私がMINEDRIPしていたら、きっと周りの人は「なんだ、いいにおいがするぞ」ってみんな集まってくると思うんです。そういう面では、オフィスへの展開もありかなって。普段話さない人と話したりして、新しいコミュニケーションの場が生まれるかもしれないですね。

東京から世界へ… 広がる夢と新感覚カフェの可能性

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(三宅)コーヒー選びってストーリー性があって好きです。その豆の背景にある風景、どんな場所でどんな風に栽培されて…個性を持ったコーヒー豆を浅く炒ったり深く炒ったりして味を深めていく。いろんなコーヒーを試してみたいし、その瞬間が楽しみの一つでもあります。

(小平)そうですね。コーヒーにもたくさんの個性があるので、「いつもの」でももちろんいいですし、その日の気分で選んでもらってもいいと思います。そのお手伝いを私たちができればと。現在10のロースターからコーヒー豆を取り入れているんです。コーヒーに関するクオリティーの監修もブルーボトルコーヒーの元バリスタをやっていた方に頼んでいて、コーヒーにもこだわりを持って事業を拡大していきたいですね。
(三宅)ゆくゆくは海外進出も考えているんですか?

(小平)はい。実はもう具体的に考えています(笑)。アメリカで店舗を出そうと企画中です。アメリカはコーヒー大国ですし、新しいものに対する感度が高い人が多いので、面白い展開ができるんじゃないかと期待しています。
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「描いていた夢の中を、今も歩いている」と話す小平さんからは、対談中にも今後の新事業への展開や新しいアイデアの話がいくつも飛び出してきます。36歳の若きイノベーターのアイデアの出どころは「新しくて、楽しくて、世の中を変えていく事業でありたい」という熱い思い。

取材スタッフも実際にドリップ体験させてもらいました。冷静に、淡々と手順を説明してゆく小平さん。「熱く語るの、苦手なんですよね」と笑う小平さんの瞳の奥には、無限のアイデアと挑戦への熱量を感じます。
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東京・目黒の元印刷工場跡地から始まる新しいカフェのカタチ。今後の展開に期待せずにはいられません!

MINDRIP COFFEEについて

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住所/東京都目黒区目黒2-11-3
営業時間/平日:10:00~22:00 、土日祝日:11:00~20:00
※1月4日から営業開始です。

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